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ESSAY(2002年6月)|高田明美オフィシャルホームページ ~ Angels ~

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ESSAY

2000年に立ち上げた旧公式サイトの日記を移転しました。今後の更新は、特別に残しておきたい思いがあった時に書くかも?

2002年6月

  • <悩ましき『タイトル』の世界>2002年06月24日

     色々な商品を飾るための絵を描いていると、絵が出来上がった時、基本的にその絵を表すタイトルは存在しない。「Creamy Mami DVD-BOX Vol.1/総ジャケット 表1」 のような、後で画集に収録される際には初出の欄に書かれるものが、その絵を表す名前になる。2年に1度くらいのペースで原画展を開いていた20世紀 には、展示する際にその初出をつけるか、またオリジナル作品には新たにタイトルを付けるなどしていた。

     画集「MADOKA」をつくる時にはタイトルやノンブル(ページ数)を入れなかっ た。その収録作品の多くがすでに描いてから長い時間が経っていることもあり、すでに最初に描かれた時期の枠をはずして、1枚の絵として存在し評価されても良いのではないかと思ったのもその理由の一つだった。それなら新たにタイ トルを付ければ良かったのでは、と言われるかもしれない。だが、本当に正直に言わせて貰えるのなら、それはとても面倒くさいことなのだ。

     絵を描くときには、もちろん様々な想いやテーマを込める。それらの総てはほ とんど言語化されることなく、頭の中で絡み合いもつれ合って白い紙の上に表れていく。私の場合、文字を扱う作業の時には歌詞のある音楽が邪魔になっても、 絵を描くときには何の妨げにもならない。絵と文章では脳の使う部分が全く違っているのではないかと思う。文字でその絵に名前を与えることは全く別の作業に なる。絵が描き上がった時、その絵に最適な名前が浮かんできたならどんなに良いことだろう。オリジナル作品の場合作業中の日記に覚え書きのようなタイトル を付けることもあるのだが、とても他の人にお見せできるようなタイトルではない。例えば、花粉症に悩まされていたときに描いていたので「花粉」。絶対にタ イトルが必要になったときに、あらためて色々な辞書や辞典を見ながら頭を悩まして1日、時には数日つぶすことになってしまうのだ。

     絵にタイトルが必要になるのは、画集に描き下ろしやオリジナル作品を収録す るとき、そして版画にするときだ。現在も夏のオリジナル作品展に向けて、いくつもの空白の「・・・」が私を悩ませている。


    そして、まとめてレス

    ■Sound Color2の特典ポスター・「Sphere」
     もちろん、GoFaで版画化されたときに付けた、3D-CGの勉強の名残が見えるタ イトル。確か特殊な素材に印刷され、評判も良かったポスターだったと思います。セピアに白と黒で、2人のイメージに合わせてファンタジックなコスチュー ムをデザインしました。クリィミーマミではめったに描かない寝ポーズの構図もオレンジロードならでは。作品によって「○倫」コードの違いが見えますね(* ^^;)

    ■「アートブック2クリステラ」ピンナップ・「木霊」
     「木霊」と書いて「こだま」と読ませます。2回目のグループ展に展示すると き煮付けたタイトルです。森の中に棲んでいる精霊のイメージで描きました。イラストのテクスチャーにモデリングペーストを使い始めた初期の作品ですが、そ れより遡ること10年から油絵の日曜画家であったキャリアが役に立っていると思います。油絵のテクスチャーや深み、今でも憧れの画材です。

    ■後藤隊長
     パトレイバーが始まった頃には私もまだ若くて、オッサンを描くのには苦労し ました。だんだん、私もそれなりに苦労などして、色々な人物が描けるようになった‥‥かも。挿絵のなかでは「居酒屋でビールを注ぐ後藤」が、個人的にお気 に入りです。今回、画集の描き下ろしで後藤としのぶの結婚式の絵を描きました。意外な人気に驚いています。キャラクター総登場のシチュエーションを考え たときに、コレしかないと思って描いた苦し紛れだったのですけど、ね。


    さて、三越での展覧会&サイン会に来てくださった皆様、ありがとうございま した。自慢じゃないけど、私は晴れ女です。私が予定を入れると殆どの確率で晴れてくれます。梅雨の時期にどうにか天気が持ってくれたのも私のチカラ?今回 のサイン会の前に伊東屋に寄って朱色の筆ペンを買いました。お習字の添削用のものですが、オレンジはパトレイバーのテーマカラーでもありますので、今回の 巡回展にはぴったりだったと思います。金銀、それにオレンジ、そしてテレカ用の細い油性ペンを主に使い、時には絵にあわせて色や太さを変えたりしつつサイ ンしました。

     また、土曜日に直接お会いできなかった方達にも、私の原画に込めたメッセージが受け取っていただけたものと思っています。ああやって絵が並んでいるとこ ろをみると、やはり来てくださった方が好きな絵の名前を知りたいという素直な欲求がわかる気がしました。人任せにしているので、スタッフの苦労や手間も考 えなくてはなりませんし、どうやって解決したら良いのかはわかりませんが、少し考えて何か方法を探っていきたいと思います。ちなみに製作年ですが、絵をよ く見ていただくとサインの横に一緒に書き込んであるものが殆どです。サインは小さく白や絵にあわせた色で入れることが多いのですが、せっかくの原画展示の 機会ですから、ご興味があればご覧になってくださいね。版画にするときはサインがだぶってしまいますので、デジタル処理で原画のサインの方を消していま す。まだ原画をご覧になったことのない方も、是非、巡回展の会場にいらしてくださいね。
  • <「思い出の一枚」の「一枚の思い出」>2002年06月14日

     皆さんの「思い出の一枚」、楽しみに読ませていただいてます。私の絵は大きな引き出しに作品ごとに分類し、管理しています。そのたくさんの絵の中に、皆 さんの思い出のこもったものがあると感じるのは、私の大きな喜びです。

    ■「Tia na sorcha」の表紙絵「Water nymph」
     画集の表紙なので、気合いも入っています。水の表現、特に人物と水の境目に気 を遣って書いたのを覚えています。マスキングも細かくて大変でした。オリジナルイラストだったら、髪の毛と植物で隠して、水着なしの絵を描いたかも?もう 一度挑戦してみたいモチーフでもあります。この絵をいのまたさんとの2人展で初めて展示しました。葉書とみにポスターの販売もしましたが、全部友達とか知り合い、書店の方に手伝って貰って、当番で 売り子さんと受付をしました。常に私か、いのまたさんのどちらかが会場にいる状態でした。暑くて暑くて死にそうな夏で、夜、終了後に会場から出てもまだも やっと蒸し暑い毎日で、その間、当番じゃない日も仕事にならなかったのを覚えています。

    ■きまぐれオレンジロードのSound Color2の特典ポスター
     ああっ、どの絵かわからない‥‥今になって画集に初出を入れておけば良かった と思ったりして。

    ■「MistyOrb」
     初のオリジナル作品のみを集めた画集の表紙で、時間をかけて描きました。いつ も使わない色を使おうと思って、赤ワインのような色を背景にしました。鏡の中の少女は現実世界にいて、こちら側にいる少女は内面的な世界にいます。まだか 弱い少女の中で芽生えた強さを、手前のキャラクターの表情で描いてみようと思ったものです。版画化するにあたって、肌色と金の色にこだわりました。黄身の 強すぎる金は好みじゃないものですから。クリスマス前に欲しいとおっしゃる方が多かった、と画廊の人に聞いて「気がつかなかったけど納得!」と思いまし た。

    ■「きまぐれオレンジロード あの日にかえりたい」
     劇場告知用はこれ1枚なので、わかります(^^;
     B2サイズの原画です。私は小柄な方なので、B2パネルに貼り、しかも縦型の絵なので、リーチが足りなくて描くのに苦労しました。人物の配置、表情などで 3人の関係を表すことに心をくだきました。三角関係だと恭介が真ん中の方が良いような気がしたのですが、やはり主役はまどかだな‥‥と。常にこの関係の鍵 を握る、と言うかコントロールできたのは彼女しかいません。だから、真ん中。しかも、秘めた気持ちが表に現れる顔にしたいと表情には気を遣いました。海は オレンジ☆ロードには似合うイメージなので、下の方は海の背景に3人を配置しました。南の海の色が好きなので、迷わずその色に。三角関係の重さとのコント ラスト狙いもあったかも。

    8月には銅版画がメインの新作展を予定しています。つい最近、そのポスターになるメインビジュアルのイラストを仕上げたところです。銅版画はサイズが小 さいのでポスターの大きさにのばすと絵が荒れてしまうのと、やはりポスターはふわっとした世界観が欲しいと思ったので、普通のオリジナルイラストにしまし た。銅版画で表現しようとしている世界とそのイメージは共有しています。優しい気持ちにならないと描けないような絵なので、その気分になるまでじっくり気 合いをためて‥‥って、ゴロゴロしていただけじゃないか?とは言いっこなしです。深く気持ちを内向させていくために外的刺激をさけて暮らしています。とは 言いながら、インターネットからテレビからたくさんの情報が飛び込んでくる現代では、なかなか平穏な気持ちになるのが難しい今日この頃、乗馬にも落馬以来 行くことが出来ません。梅雨が明けたら、もう暑さで乗馬どころではなくなってしまうのでしょうね(しくしく)
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